| 芙苑晶の音楽は、こんな人にお勧め。 |
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「芙苑晶の音楽ってどんなんッスかー?」
「どっから入ったらいいですかー?」
・・・といった質問を、たまにもらうことがあります。
「電子音楽のスゴイ人、というのは知っているが、なんとなくとらえ所がないアーティスト」・・・という印象を抱かれているふしもあり、この質問は初心者の方にはもっともです。
だって僕も昔はよく分からなかったんですから(笑)
なんとなく世界が分かってきたのは最近なんですね。
ということは逆に言うと、よく言われるように「幅広く奥深い世界」がそこにあると言うことも言えます。
難しいのは、アルバムごとにスタイルが変わっていたり、ジャンルさえ違っていたりするケースすらあります。
こういうアーティストは、いったんファンになると病みつきになりますが、それまでが取っつきが悪かったりします。
なので、あるアルバムを買って、そのアルバムの音楽が好みに合わなかった場合、他のアルバムが好みであったとしても、それで食わず嫌いしてしまう人もいるようです。
そのへんが残念なところです。
(そういう意味でエイフェックス・ツインとかと似てるかもしれません。)
そういうこともあって、芙苑晶の初期からのオールド・ファンとして、「こういう音楽を求めてる人にはこのアルバム」といったことも含めて、僕なりに解説してみます。
(ただし管理人の好みとかもけっこう入ってますので、最終判断は自分でして下さい。)
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| タイプ1)幻想の世界にどっぷり浸って、宇宙に飛ばされたい! |
トランス、シャーマン、ドラッグ、現実逃避、幻想の世界、宇宙、幻覚、キノコ、宗教、レイヴ・パーティ・・・etc.... という言葉を聞いてドキッとする系の人(ってどんな人やねん? ・・・あ、俺(爆))は、芙苑晶 好きになる可能性が大です。
サイケデリック・トランスとか、アンビエント・サイケとか・・・ああいう系の音楽好きな人も、ここに当てはまります。
当然ながら、レイヴ行ったりしてるような人もです。
そっち系ではなくても、なんとなくそういう世界に当てはまりそうな人は、該当します。
僕もトランス系(とくにサイトランス、アシッドなど)好きですが、あれって、パーティとかクラブで(しかも何かを吸ったり飲んだりなんかして)踊ってハイにならないと、ほんとに「飛べ」ないでしょ? 家でじっと正座して聞いて、音楽だけでほんとに飛べますか?
芙苑晶の音楽は、そこが違う。アルバム自体が一つのストーリー展開を持っているので、踊ったり酒飲んだり、怪しいドラッグ決めたりしなくても、それ自体がトリップとなります。
ようするに、音楽にハマることさえできれば、ナチュラル・ハイが可能です。
昔から芙苑晶ファンがよく言う言葉「ドラッグ無しで飛べる」は、彼の音楽世界をよく表しているでしょう。
あるいは、アルバムブッ通して聴くとボーゼンとしてしまう・・・と感想を述べる人が多いのも、そういうことですね。
ただし聞く時は、なるだけならアルバム全部ブッ通して聴きましょう。
なおかつ、できればいいオーディオでデカいボリュームで聞くか、ウォークマン類で聞くかすると、飛びが深くなります。
でもたまにはいらっしゃいます。「んー、いいけど、やっぱほんとのドラッグみたいには来ないネー」当たり前だそんなもん。そういう風に最初から頭がイッてる人は、(芙苑晶に限らず)音楽なんか聴かずに、速攻インドのゴアあたりでも行かれてはいかがでしょうか?(笑)そこまで責任持てないよって。
お勧めアルバムは『宇宙論(Cosmology)』、『伽藍(Cathedral)』あたりがベストか。もちろん他のやつもけっこう行けます。
唯一オーケストラ使ってクラシック系の『年代記(Chronicle)』も、一見例外のようですが、飛べる人は(音はクラシックなのに)飛べます。 |
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| タイプ2)ふつうのトランスはもう飽きましたっ! |
トランス・レイヴのコンピ集めたりしてるような人や、トランスのパーティ毎月毎週行きまくりの人。サイトランスのコンピいっぱい出てるの集めて、もう飽きた・・・とお嘆きのみなさん(ってどんな人やねん? ・・・あ、それも、俺(爆))。芙苑晶にトライしてみてはどうでしょうか。
トランスという言葉が出てくる前の、1980年代の終わりにもうトランスを作っていた超・先駆者です。
老舗(しにせ)ならではの深い味わい・・・って食い物の宣伝みたいですが、マジでそう思います。
それは単に長くやっているということに限らず、芙苑晶のパイオニアとしてのトランス音楽に対する深い洞察というか・・・
たとえば「アッパー・トランス」「ダウナー・トランス」なんて言葉をすでに90年代初期に考案していた人でもあり、インタビューなどを読むと、彼独自の「トランス」音楽に対する定義が出てきます。
それだけでも現在の「トランス」シーン一般よりもはるかに先へ行っていると言えます。
それとやっぱり音楽の出来が違う。トランス好きな人たちに芙苑晶を聴かせるとビックリして、速攻好きになる人が大勢います。
(現在僕の回りだけで、約30人以上。)
彼ら曰く「こんなスゴイやつは聞いたことない!」
まあファンサイトであんまり褒めすぎてもいかんかもですが、、、
しかし、なんせ並みのトランス・アーティストとは格が違う。そういう感じがします。
最近はトランス・シーンも変わってきて、パーティとかクラブ向けの(いわゆるフロア向けの)サウンドに限定されなくなっています。
ようするにパターン化されたトランスに飽きてきて、全体に、リスニング志向に変わってきてると思います。
そういう時代に芙苑晶が注目されるのは、当然のことと言えるでしょう。
実際、最近そういう感じでダンス向けのトランスに飽きた人が、「芙苑晶スゴイ!!」と評価している例をいくつか聞いたり、ウェブで見たりもしました。
一概には言えませんが、トランスの好きな人たちとは芙苑晶は肌が合うのは確かなようです。
実際、トランスのリスナーと芙苑晶のファンは、かなりかぶってますから。(僕もそうです)
ダンス物以外は聞かない人は『年代記(Chronicle)』のみ除外。それ以外のアルバムは全部いけます。
しかも、「トランス」という音楽の概念を拡大してくれること請け合いです。 |
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| タイプ3)並みのテクノじゃもう満足でけんっ! |
最近テクノファンの方にクラブなどで会うと、よくこういう会話になります。
テクノがおもろくない、と。
一つはそれは、昨今のテクノ・シーンもまた、パターン化してるきらいはあるようですね・・。
興味持った人は、まずは『宇宙論(Cosmology)』あたりから聞いてみましょう。
他、ほとんど全アルバムに、「テクノの革命家」としての音楽家、芙苑晶の世界があります。
ただし、『年代記(Chronicle)』のみクラシック、プログレ寄りなので、テクノしか聴かないと決めてる人は、これは除外です。
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| タイプ4)電子系プログレ(またはサイケデリック・ロック系)が好きだっ! |
マイナーなジャンルではありますが、プログレの中の電子音楽というジャンルがあります。
HAL(僕)も大好きな世界ですが、アーティストで言えば、Klaus Schulze、Ash Ra Tempel、NEU!、Cluster。。。。等がここに含まれます。
年代的には、1970-80年代ぐらい。なぜかやたらドイツ人のアーティストが多いのも特徴でしょうか。
ちょっと違いますが、フランスのジャン・ミッシェル・ジャール 等もここに含めて良いでしょう。
このジャンルのファンにも芙苑晶の信者がけっこういます。
あと、これとかぶってるジャンルですが、クラウトロックと言う、前衛的・実験的でサイケデリックな音響が特徴のドイツの一派(これも1970年代に多い)。
アモン・デュール、カン(CAN)等々。芙苑晶も影響を受けたという、ホルガー・チューカイやコニー・プランク。
CANのダモ鈴木とは友達(って凄くない?)であり、日本公演で芙苑晶はゲスト出演しました。
このへん好きな人も、たいていはお勧めです。
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| タイプ5)新しい斬新な音楽、完成度の高い音楽が聴きたい! |
全アルバムがお勧めです。
しかし、斬新さなら『宇宙論(Cosmology)』、『荒廃(Ruins)』、『燐光(Phosphorescence)』、『伽藍(Cathedral)』。
完成度の高さなら『宇宙論(Cosmology)』『伽藍(Cathedral)』がピカイチ。 |
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| タイプ6)「天才」の仕事を見たい! |
だんだん要求水準が高くなってきました(笑)。
テクノ系なら『宇宙論(Cosmology)』、クラシック/プログレ系なら『年代記(Chronicle)』あたりはいかがでしょうか。
いずれもジャンルは違いますが、ぶっちぎりの超大作です。
で、このへんにハマった人は、全アルバムが欲しくなると思います。
というのは、全アルバムを通して聴くと、そこにまた別の巨大な「世界」があることがわかるので。 |
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| タイプ7)クラシックは苦手だけど、壮大な音のドラマに浸ってみたい! |
ズバリ 『年代記(Chronicle)』です。死ぬよこれは。
クラシックなんだけどクラシックじゃないところで、すごいドラマティックな世界です。
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| タイプ8)テクノや、電子楽器、シンセの勉強をしたい! |
プロめざして勉強中の人、DJしてる方、シンセのサウンドを勉強したい人、あと、機材マニア系の人(ん?)とかもいるかもしれません。そういう人たちにも芙苑晶のアルバムはお薦めです。
お勧めアルバムは、何と言っても『宇宙論(Cosmology)』がトップ。てんこ盛りの電子音が唸ってます。『伽藍(Cathedral)』も面白い。
しかしアナログシンセが好きな人は初期作品が良いでしょう。『燐光(Phosphorescence)』『木霊(Echoes)』あたりは90年代テクノ〜アナログシンセの電子音が気持ちいい。
ここでも同じく『年代記(Chronicle)』は例外となり、 シンセはあまり出てこないので除外です。
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| タイプ9)音楽、作曲の勉強をしたい! |
プロ志望の若い人たちに言わせると、「芙苑晶の曲はかなり勉強になる」そうです。
やっぱりアレンジその他がかなり高度なことをやってるからでしょうか。
元々クラシックの作曲界で「天才少年」と言われていただけのことはあり、よく聞くとクラシック的なアレンジが効いているようです。
(僕でもなんとなく、わかる。)
しかしそれを表に出すのではなくて、隠し味に使っているケースがほとんどなので、知らず知らず音楽の勉強になる、と言う人がいるようです。
そういうタイプの人には、全アルバムがお勧めです。
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芙苑晶・アルバム別 傾向と対策(タイプ別・聞きたい人のために)
(詳しいアルバムレビューは、こちらのページを見て下さい) |
| 無限の宇宙に飛びたい人 |
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『宇宙論( Cosmology )』( 1998 ) >
これが一番、遠くまで飛べます。あえてノーコメント。一言言うなら、「トランスの究極形」と言うべきか。
キューブリックの「2001年宇宙の旅」を音にしたような世界、とでも言っておきましょう。
他にも、ほとんどのアルバムがお勧め。
もっとダウナーで暗い世界が好きな人はシンフォビエント三部作:『木霊(Echoes)』、『荒廃(Ruins)』、『伽藍(Cathedral)』も。 |
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| サイケデリック、アシッドの世界に飛びたい人 |
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『燐光(Phosphorescence)』( 1988 ) >
このアルバムのテーマはもろ「サイケデリック・ドラッグ」です。メスカリンの体験からヒントを得たというだけあって、カラフルな世界が全編に展開。
ジャケットの通り、幻覚キノコなサウンドが、来ています。アナログシンセがすごい。
僕の友人はこれを聞いて「LSDの経験はないけど、分かったような気がした・・・」とぬかしました。 |
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| アッパーでダンス・フロアの世界に飛びたい人 |
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『宇宙論入門(A Guide To Cosmology)』( 2000 ) >
これはリミックスですが、ダンス系好きな人にお勧め。クオリティの高いプログレッシブ・トランス・テクノといったところ。
ただし中古でも超レアのようです。 |
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| キモい、エグい、ゲロい狂気の世界に飛びたい人(笑) |
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『荒廃(Ruins)』( 1993 ) >
ドラッグとは一言も言ってないのに、なんだかそれ系。
あなたの友達に、年中インドやチベットやオランダやデンマークあたりに行ってて、目が行きっぱなし系の怪しい奴はいませんか?
そいつらの見てる不思議な世界ってこうなのかな・・・、とか思うかもしれません(いやー、無茶苦茶な解説で御免) |
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| 大自然の神秘の世界に飛びたい人 |
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『木霊(Echoes)』( 1990 ) >
「私はナチュラル派よ。ドラッグなんかやらないし、クラブもいいけどやっぱ、野外レイヴのチルアウト・タイムでハンモックが最高かな」という人はこれ。
僕はこれを夜中に聞くと、大自然の息吹を音から感じて、癒されます。
そのへんの意味で、「偽物ヒーリングは死んでくれ」と思ってる人にもお勧め。本物の「New Age」的な神秘の世界が、あまりに美しいです。 |
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| 魔術的トランスの世界に飛びたい人 |
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『伽藍(Cathedral)』( 1995 ) >
トランスという音楽やカルチャーの、神秘的な側面に惹かれる人。
異常で壮大なトランスやサイケデリック音楽が聞いてみたい人。
狂気と暗黒の宇宙に行ってみたい人。
『宇宙論(Cosmology)』がすごかったので、あれ系でもう一枚聞きたい人・・・などにもお勧め。 |
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| 時間を超えた壮大な人類のドラマ・・・の世界に飛びたい人 |
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『年代記(Chronicle)』( 2003 ) >
これは他のアルバムと違って、クラシック寄りですが、音で構成したドラマという点では芙苑晶の作品中、最高傑作かもしれません。
力強い音楽に癒されたい人。美しいメロディ百連発で泣いてみたい人。クラシックは苦手だけど興味あるという人。
僕もかつて、クラシックは苦手でしたが、これを聞いて考えが変わりました。
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てな感じで、以上、ご参考になれば・・・
今日はこのへんで。
2007・3・24 |
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